BobY2  

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Book Memories vol.3: 時間革命 1秒もムダに生きるな   

Theme: 自己啓発

Time:約20分

Difficulty: 易

 

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 どんな人間も避けて通れないものが「時間」という概念である。「時間」は有限なもので、その概念の中で縛られて生きているのが僕たち人間であり、特に近年は技術革新が進み、AI、スマホなどが普及してきており、限りある「時間」のなかでいかにうまく行動するかという「効率化」が図られている。古代から人間は「時間」に悩まされ、発展を重ねてきた成果が今の僕たちの生活には反映されている。

 

 ただ、そんな現在であっても「時間」に悩まされていることに変わりはない。「30歳なんてすぐだよ」、「レポートの期限がもうすぐだからやんなきゃ」、「テスト一週間前だからヤバい」、「学生時代はあっという間に過ぎるから楽しんだ方がいい」、あるいは、「生き急ぐぐらい学生時代から将来のことを考えて行動した方がいい」など、人によって「時間」に対するさまざまな意見があり、問題を抱えている。資本主義社会である以上競争は避けられないものであり、人より「良い結果」を「速く」出すことが求められ、心身を疲弊させて生きている人々も多く存在する。

 

 その逃げられない「時間」とどううまく付き合っていき、より幸福な生き方を追求するのか。

 そこには様々な答えがあるはずだが、「自分にとってどうすることもできないことは考えず、自分ができること・やれること・やりたいことを淡々とやる」。そして、「すべてを求めない、ということを念頭において行動する」、ということなどが挙げられるのではないか。

 何かに挑戦してそれを成し遂げたいときはそのことに時間を最大限活用したいものだ。しかし、完璧に合理的な生活を目指すと逆に失うものもあり、一秒もムダにしないように超絶ストイックに生きることは続きもしない。自分の中での許容範囲内で落としどころを見つけ、時間を最大限有効活用し、効率を上げるよう考えて日頃から行動することで「時間」を気にしすぎず幸せに生活することができる。

 

 

 今回そのようなことを学んだのは、

 

1秒もムダに生きるな 時間革命 

 

堀江貴文著 朝日新聞出版

 

という本。

 

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 link below  ↓

 

 

 堀江貴文氏は起業家であり、異なる常識の下で生きる大企業で働くビジネスマンなどにはかえってマネしない方がよい、世間から見れば非常識な考え方も書かれていると感じた。

 ただ、世間での常識にとらわれずに効率を求める行為の中に品を欠く行為だと思われるのものがあることは仕方ないが、その非常識な行為がこれからの時代の常識となるかもしれないとも考えさせられた。

 本の中には、なるほど、自分が普段の生活の中で感じたことと同じだ、という点もあれば、この考えは自分にはなかった、この考えはおかしい、こういう面もあるなと感じるところもあり、視点を変えた柔軟な考え方をインプットすることができた。

 

 

 

 自分なりに大事だと思ったところをまとめたので、興味のある方は読んでいただければ、と思う。

 

 特に本を読んだ上で自分なりの解釈だったり派生させたことを書いたりしているわけではないが、一種の教科書的な感じで大事な点をさくっとまとめ、自分の知識の幅を広げていくためのアウトプットのツールとして使うことにしている。また記事の最後にVocabs欄を設け、キーワードを載せているので知識を効率的に広げてられるようにしている。もし知らないことがあれば身につけていただきたいし、ただ要約しているだけなので、よくわからない点があれば自ら購入して読んでいただくなりと、自由に使っていただければと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 [Vocabs]

 

ゼロイチ思考:物事を「全か無か」「ありかなしか」「勝つか負けるか」のように、両極端でしか見られないこと。

 

諸行無常:仏教の祖であるブッダの言葉。

 

万物は流転する古代ギリシャの哲人ヘラクレスの言葉。

 

トリアージ:限られた時間の中でより高いパフォーマンスを上げるために効果的な、優先順位の仕分け作業。

 

ベーシック・インカム:赤ん坊だろうと老人だろうと、貧乏人だろうと金持ちだろうと関係なく、全員一律にお金を配る社会制度。

 

エントロピー増大の法則:熱力学の第二法則。

たとえ秩序がつくられていても、エントロピー(乱雑さ)はたえず増大し、すべての物事は拡散・崩壊に向かっていくこと。

 

フロー状態:心理学者チクセントミハイが語る、「ゾーン」に近い精神状態。

すさまじい集中力と同時に、心理的にはリラックスした状態を味わい、どこかで全体を俯瞰するような意識を保つ。

 

便潜血検査:大腸がんの早期発見に有効な予防医療。

 

ディストピア:dystopia。

ユートピア(理想郷)の正反対の社会。

「長寿社会=ディストピア」という発想はあまりに短絡的。

 

 

 

 

 

 

 

 

 本文

 

[:1.「他人の時間」を生きてはいけない]

[:2. 徹底的に「ムダ」な時間を殺せ]

[:3. 「常識や世間体」に時間を溶かすな]

[:4.「夢中」が時間密度を濃くする]

[:5. 「健康」こそが最大の自己投資である]

[:6. 「将来を心配する」という究極のムダ]

 

 

 

・バイトというのは、本質的には「時間(人生)を切り売りし、換金する行為」に他ならない。どれだけ努力しようが、どれだけパフォーマンスを上げようが、バイトで得られる報酬は、本人のキャパシティを超えることはない、「分の悪い取引」である。

 

・時間こそは、誰もが平等に手にできる、唯一の「資産」であり、僕たちは、その「投資先」をたえず判断し、その価値を最大化することに、すべてを注がなければならない。なぜなら、その資産は「有限」であり、「あるとき急になくなる」から。

 

 

1.「他人の時間」を生きてはいけない

 

きみは「自分の時間」を生きているか?

 

・時間には、「自分のための時間」と「他人のための時間」の2種類しかない。

 

・「自分時間を増やす + 他人時間を減らす → 人生の質が高くなる」が時間を支配するための、たった1つの方法。

 

・日頃から「これは自分時間?それとも、他人時間?」と習慣的に自問してみると良い。そうすれば、1日のほとんどが「他人時間」で埋め尽くされていることに愕然とするはず。

 

「多忙」と「暇」は同義である

 

・時間の価値を高めたいとき、注意すべきは「多忙」と「多動」を勘違いしないこと。「多忙」な状態が続いていると、なんとなく毎日が充実しているような錯覚に陥ってしまう。

 

・「多忙」な人というのは、ものすごく忙しいのにもかかわらず、心のどこかでは「退屈」しきっている。膨大な仕事を次から次へと処理しながらも、どこかでそれを冷めきった目で見ていて、本当はそれに飽き飽きしている。「多忙」と「暇」というのは、真逆のようでいて、実はそっくりな状態。

目指すべきは「多動」。

 

恨みや妬みという有害無益な時間

 

・すべては「自分時間をどう増やすか」である。「相手が自分をどう思うか」なんてことを思い煩って、自分の人生をおざなりにするなど、本当にもったいない。

「他人」という存在は、あなたの時間を奪う最たるもので、「時間=人生」を本当に大切にするなら、人間関係も「自分」を起点に考え直すべき。

 

・人のことを恨んだり妬んだりするのも、やはり「他人のために時間を使っている」という点で変わりはなく、過ぎたことや他人のことを考えて、負の感情を再燃させる、こんな無益なことはない。

 

 

2. 徹底的に「ムダ」な時間を殺せ

 

世間を意識して悩むという最悪のムダ

 

・悩むのは、何か決まった問題に対して前向きに解決策を考えるのとは違う。本当は「こうしたい」という自分なりの考えがあるのに、ロクでもない「プライド」や「自意識」が足を引っ張っている状態。

 

・悩みがあるのは、別の「やりたいこと」が生まれている証拠だが、ほとんどの人はここで、変なプライドが邪魔をする。こんなものははっきり言って、ただの自意識過剰である。みんな自分のことに精一杯で、他人の行動が賢明かどうかを気にかけているほど暇ではない。

 

・自意識が描き出す「世間」は、心の中の幻である。あなたが勝手に気に病んで、勝手につくり出しただけの妄想。そんなものは全部取っ払ってしまえばいい。

 

シンプルとスピードが最強である

 

・物事なんて複雑に考える方が楽で、むしろシンプルに考える方が、一定の「勇気」や「エネルギー」が必要になる。

 

・「シンプルに考えて、自分時間に満たされた人生を生きる」とは、全部を思い通りにして、「あれも、これも」をバランスよく手に入れるということではない。むしろ、本当に大切にしたいこと"以外"はすべて手放し、自分の根本的な欲求に向き合うこと。

 

「すきま時間」は「黄金の時間」

 

・すきま時間をうまく使うコツは、あらかじめ「そこでやる作業」を明確に決めてしまうこと。

 

・すきま時間のいいところは、「締め切り」があること。その後ろにはすぐに「別の予定」が控えているからこそ、「時間内に終わらせねば......」というプレッシャーを生むことができる。要するに、ダラダラと仕事をしなくなる。

 

・人々のすきま時間を制する者こそが、ビジネスを制すると言ってもいい時代。

 

デスクに長く座っている人間は無能である

 

スマホは、ちょっとした短い時間から、無限の価値を生み出すことにかけては、他のどんなツールにも負けない。スマホの登場でかえって時間が無くなったという人がいる一方、この「魔法のツール」を使いこなしている人は、より多くの時間を手に入れることになった。

 

・本当にすきま時間を有効活用したいなら、「いかにパソコンに触らないで済ませるか」「いかにデスクに近づかずに仕事を終わらせるか」「いかにスマホだけで作業を完結させるか」を真剣に考えた方がいい。

 

会議中でも能動的にスマホをいじる

 

・マルチタスキングこそが、時間の「密度アップ」につながる。

 

・「大事なことについてはシンプルを心がける。『あれも、これも』と欲張らない」

 

・「優先度が大して高くないことは、無理のない範囲で、同時に片づける」

 

・人生において何を優先するかについては「1つずつ、どっぷり集中」を心がけた方がいい。逆にどうでもいいことについては、できるだけマルチタスキングでさっさと片付けるべき。

 

得意なことに集中投資しろ

 

・「全部を自分でやろうとしない」というのは、時間術の核心。

 

・僕以外でもできることは専門知識や適性がある人に任せて、僕は自分が得意なことに集中する。

 

・チームワークとか絆など全部まやかしで、得意な人が得意な仕事に集中し、より多くの利益を上げる。そのために会社があるのだし、それができない会社に存在価値はない。

 

・いつも時間がないと言う人は、自分の「コアバリュー」が見えていない。能力的に優秀かどうかという話ではなく、むしろ、自分に自信がある器用な人ほど、他人に任せられないもの。

 

・変なプライドが全くないことが、強み。

 

・より多くの時間を手に入れられるのは、いつも「できません。代わりにやってください」と言える人。「はい、自分で頑張ってみます」しか言えないプライドの高い人間は、どんどん時間貧乏になっていく。

 

・「人をこき使え」「時間を奪い合え」という話ではなく、何かを他人に任せることで、あなた自身もその人も同時にバリューを発揮できることが望ましい。

 

継続自体に価値はない

 

・世の中のたいていのことはグラデーションになっている。

 

・世界は「AかBか」というように割りきれるものではない。それなのに「ゼロイチ」の発想に縛られている人は、「一度Aを選んだら、Aを継続しなければならない」と考えている。だからこそ、Aを選ぶことを重大に捉えてしまい、結果として動けなくなる。AとBを両方優先しようとして、一人で抱え込んでしまったり、ひどく消耗したりする。手元から時間が無くなる原因の大部分は、ゼロイチ思考にある。

 

・継続というのは単なる結果。

 

・短期目標こそが、人生を楽しむための秘訣。いつだって短期集中型でいい。

 

・大事なのは「続けること」ではなく、「動き続ける」こと。動くためには、やる前から継続なんて考える方が愚か。

 

時間を食い逃げする人間関係は手放せ

 

・「タイムイズライフ」、つまり、「最も大切なのは時間」という価値観があれば、「いい人」の意味ははっきりする。それは「あなたの時間を奪わない人」「あなたの時間を増やしてくれる人」、それ以上でも以下でもない。

 

・くだらない人間関係や礼儀に執着している人は、やはり時間の大切さを体質的には理解できていない。

 

 

3. 「常識や世間体」に時間を溶かすな

 

「無常」こそが体感時間を無限にする

 

・勉強家であるのはけっこうだが、「学ぶ」ことが好きな人ほど、世の中に存在している常識についても、あまりにもうまく"学んで(Learn)"してしまうため、時間貧乏になりやすい。

 

・既存の仕組みや制度を「あたりまえのもの」と受け止めた瞬間に、あなたの自分時間はものすごいスピードで手元からこぼれおちていくようになる。

 

・勉強ができるとかできないとかいった話ではなく、むしろ、一度学んでしまった常識をどれだけ"忘れる(Unlearn)"ことができるかが大事。わざと非常識なふるまいをする必要はないが、常識からどれだけ距離を取れるかは、時間の感じ方を大きく左右する。

 

・「常識=あたりまえのこと、自然なこと、不変のこと」というのは、ひどい思い込みである。変わらないものこそが自然だなんてとんでもない。常識なんて、その時代や文化しだいでいくらでも変わる。よくよく振り返れば、「変わること」こそが自然の摂理である。

 

・「常識」から「無常」へ思いきって「時間の捉え方」を変えることが、時間革命への最短ルート。

 

行動量は情報量に比例する

 

・常識の呪縛というのはけっこう強固で、そこから解放されるために必要なのは、「動き続けること」に尽きる。

 

・すぐに行動できる人とそうでない人の違いを生み出しているのは「情報量」の差。

 

・その人がどれだけの情報を持っているか、何をどれぐらい知っているかによって、人間の行動量は規定されている。だから、「動き続けられる人」になりたければ、情報量を増やしさえすればいい。

 

・情報のソースや質はどうでもいい。

 

・全部のニュースを記憶しろと言っているわけではなく、シャワーのように"浴びる"だけで十分。

 

・単なるインプットで終わらない。

 

自分のリズムを狂わせるな

 

・大量の情報に触れるためにはリズムが大事。

 

スマホは情報摂取のリズムにはもってこい。短時間でより多くの情報を得られるようなアプリがあれば、どんどんそちらに乗り越えるべき。なるべくまとめて多くの情報に触れられるプラットフォームをおさえておくのがいい。

 

・必ずしもデジタルデバイスに限定しなくていい。人に会って話を聞くのも、立派な情報シャワーだが、この時注意すべきなのは、いつも同じような人とつるむのではなく、なるべくいろいろな人と時間を過ごすようにすること。

 

・情報をかき集める習慣を身につけると、自分のなかにも一定のリズムが刻まれてくる。すると、自分のアウトプットにもリズムが生まれてきて、仕事をこなすのがグッと楽になる。

 

・どんなに仕事の処理能力が高くても、リズムとか間が悪い人は何をやってもダメ。

 

・「バタバタしていまして......」という人たちは決まって「優先順位がつけられない」「仕事をまとめて片づけようとする」という2点で共通している。

 

・1つの仕事をまとめてやろうとするのはNGで、大きな仕事ほど、できる限り細切れにして、すきま時間を使いながら少しずつ進めていくべき。

 

・「優先順位+細切れ」を心がければ、自分のペースをつくりながら仕事を進めていけるはず。

 

9割が「仕事をつくるための仕事」にすぎない

 

・現代では、食べるために働いている人など、ほとんどいない。

 

・何のために働いているかというと、単純に言えば、「暇つぶし」。

 

・今やっている仕事が消えたとしても、誰かがお腹を空かせて死んだりするかというと、しないはずだから、そんなに真剣になる必要はないし、一生懸命になりすぎてもしょうがない。

 

・「仕事=本当はしなくていいもの」と考え直してみる。

 

ぼくはずっとたのしい仕事しかするつもりがない

 

・いまだに多くの人が働くことに「意味」を求めているのは、長年の"刷り込み"があるから。

 

・努力、成果、お金......そんなものに「働く意味」を求めている限り、あなたの人生は「他人時間」に食い荒らされて終わっていくだけ。

 

・現代においては、仕事はどこまでも趣味的なもの、自己満足でしかない。だからこそ、その価値はただ1つの点、「楽しいか、楽しくないか」にしかない。

「イやな仕事」「苦しい仕事」はやらないと決めている。なぜなら、すべての仕事は本来、「やらなくてもいいもの」だから。

 

・「負けても満足できる競争社会」をつくるためには、何よりもまず「仕事=つらいけど尊いもの」という思い込みが邪魔。

 

食欲・性欲・睡眠欲は「幸福を感じるためのツール」

 

・幸福というのは、努力や成長を積み上げた先にある「点」などではなく、日々のあらゆる時間の中に横たわっている「線」。つまり、グーッと我慢を重ねて、あるときポンッっといきなり幸せに「なる」のではなく、僕たちはいつでも幸せで「ある」ことができる。

 

・本当に大切なのは、幸福量と苦痛量の「分岐点」をしっかりと見定めること。最終的に得られる幸福と、途中プロセスで味わう苦痛とを比較した時、あまりにも頑張りすぎて、結果的に苦痛の方が大きくなってしまっては元も子もない。

逆説的に聞こえるかもしれないが、人間は幸福を最大化しようと躍起になるほど、実は不幸になるようにできている。

 

・地球上に生きている人間は、1日サイクルで欲望がリセットされるようにできている。

 

「年齢」とは幻想である

 

・忘れてならないのは、僕たちは本質的に、1個1個のくだらない「泡」に、幸せを感じられてしまう存在だということ。

所詮は「泡」なのだから、割れないように大事にしすぎても仕方がないし、たとえ消えてしまっても打ちひしがれる必要もない。ただ、次から次へと現れる「泡」を楽しめばいい。

 

・あなたが文句を言っている会社も上司も仕事も家族も、いつかは存在しなくなる。だとしたら、そんなものに時間を割いている暇はないはず。

 

・「すべては無常」だと思って生きると、くだらないこだわりが消えて、随分と楽になれる。

 

「作業」を受け入れるから身動きが取れなくなる

 

・18世紀イギリスから始まった産業革命が機械工業による大量生産につながり、この頃あたりから、人類の「余暇」の時間は、爆発的に増えることとなった。その証拠に、時間をつぶすための遊びの多くは、産業革命の起きたイギリスが発祥で、サッカー、テニス、ゴルフといったスポーツもそうだし、近代ギャンブルやカードゲームなどもイギリスで生まれたものが少なくない。

 

・「労働」に時間を割く人が減っていく時代であるのにもかかわらず、「自分の好きなこと」に夢中になれない人は、いまだにどこかで「農業的なマインド」に縛られている。

 

・暇は十分にあり、本当の問題は、それを埋めるための「やりたいこと」がはっきり見えていないこと。

 

 

4.「夢中」が時間密度を濃くする

 

努力するな、ハマれ

 

・やりたいことや夢中になれることは、探すようなものではない。

 

・「川下り=人生」を楽しむうえで、大事なことは2つある。

まず、自分から「果物」を探し求めたりはしない。人が食べているものをうらやんで、必死に同じものを手に入れようとしても疲れるだけで、それが自分の口に合うとも限らない。

もう一つは、少しでもうまそうだと思ったら、選び好みせずに手を伸ばしてみる。

「やりたいことがない」と言う人は、実は気になっている「果物」があるくせに、いろいろと言い訳を付けて、それを意識の外に追いやっているに過ぎない。

「これに夢中になったら、あまりかっこよくないな......」とか「こんなものにハマっても、どうせ大してお金にならないし......」などと、ブレーキをかける必要はない。気になったのなら、まずはそれにかぶりついてみるべき。

 

力を抜きながらかぎりなく熱中する

 

・夢中になれるものが"向こうからやってくる"ような感覚であり、「多動」というのは、ある意味では究極の"受け身"。

 

・「多動」とは顔を真っ赤にして、髪を振り乱しながら、前後の見境が無くなるくらい必死になることではない。むしろ、魅力的なおもちゃがひしめく部屋に投げ込まれた子どもが、目を輝かせながら静かに遊びに没頭しているのに近い。

 

・人間に最も必要な能力をあえて1つあげるとすれば、それは、「ハマる力」ではないか。

 

・「これに何の意味があるのか」とか、そんなことはどうでもいい。目の前に現れたものに、徹底的にのめり込むことが重要。

極論すれば、最初は好きじゃなくてもいい。まずは何も考えずに、サルのようにハマる。そうすれば「好き」とか「楽しい」はあとからついてくる。

 

・最初から好きになれるものを探す必要はない。何より優先すべきは、3日でも1週間でもいいから、ハマるものを見つけること。

 

「ストレス時間」を徹底的に減らせ

 

・「絶対時間」ではなく、「体感時間」の長さを基準にすると良い。

 

・長く感じる時間は、あなたにとってストレスの原因になると思った方がいい。体感時間の長いものを人生から排除し、あっという間にすぎてしまうことばかりで、スケジュールを埋める。

 

・ストレスを与えてくる人間を徹底的に避ける。

 

「経験」とは自分で足を踏み出した歩数

 

・簡単に、人が動くのを邪魔するのは「経験」。

 

・動き回る力を失っている人は、「経験」にまつわる課題を抱えている。

第一に「経験が少なすぎること」。

ある程度の見通しなんてものは、動くことでしか得られない。「これならいける」という手応えが湧き上がるものをじっと待っていても、それはムダというもの。世の中には経験も自身もないクセに、やたらと虚勢を張っている人間がいるが、そんなハッタリをかましても、いいことは何もない。「健全な見通し」のスタート地点には、いつもまず「経験」がある。要するに、やってみるかどうかがすべて。

 

・うまくいったかどうかなんてどうでもよく、そこに飛び込んで問答無用で経験を重ねてしまえば、ぼくたちは次第に不安を抱かなくなるようにできている。人間の「慣れ」の力を舐めない方がいい。

 

・「自分の人生にどんなメリットがあるか?」なんて考えなくてよく、「意味があるか」「うまくいくか」は、いったん意識の外に追いやる。

 

報告会議は時間の「集合自殺」

 

・うまくいったにしろ、失敗したにしろ、何か具体的な経験を積むと、人はそれを次の行動に生かそうとする。一見すると損するように見えても、じつはそのほうが得だというような「計算」が働くようになる。

 

・リスクを取らない人間は、軌道修正のチャンスを手に入れることができない。

 

・一番ダメなのは、中途半端な経験から学んでいるやつ。「小利口」は一番救いようがない。そういう人は、過去の成功・失敗をもとに「これこれの理屈だから、あえてこうするべきだ」などという捻くれたロジックを弄する。

 

・浅知恵が働く人間ほど、経験から学んでしまう。だが、本当に賢明であろうとするなら、そんな経験を忘れるべきで何度でもカップオーバーすればいい。

 

「時間の換金グセ」をやめないと、一生あくせく働く

 

・多くのビジネスパーソンにとって労働とは、「時間をお金に換える行為」になっている。だから、「お金さえあれば、労働(時間の切り売り)をしなくてよくなるはずだ」という発想になる。しかし、働くとは「何かをじっと我慢すること」ではない。

 

・お金というのは単なるツールにすぎない。それなのに、お金そのものに価値があるかのように思い込んでいるから、貴重な時間をお金に換えてしまう。

 

・世界的に見ても、日本人はお金に目がない。家計資産に占める「現金・預金」の比率で見ると、アメリカは13.1%、ユーロ圏で33.0%なのに対し、日本は先進国の中でもダントツの1位(52.5%)である(日本銀行「資金循環の日米比較」2018年)。

 

・お金は価値交換のための単なるツールである。なぜこんなツールが必要かと言えば、取引には「信用」が必要だから。交換の相手が信用に足る人物かを、いちいちコミュニケーションを取って確かめていては効率が良くない。その仲立ちをしてくれるのがお金。

 

・きちんと信用を積み重ねていけば、わざわざ時間を切り売りしなくても、お金は勝手に集まってくる。

 

悪口・ゴシップは時間を食い荒らすドラッグだ

 

・「架空の他人」を頭から追い払い、無心になって没頭できることを見つける。

 

自分が気持ちよくなるルールをつくれ

 

・「熱中できるものを見つけるコツ」

1つ目は「目に入った順に片づける」ということ。

「選り好みしないで、流れついてきた順に手を伸ばしてみる」という方法。「今処理できることは、今処理する」を基本にすれば、信用も上がっていく。それを続けて、膨大な仕事や物事に触り続けていれば、そのうち、「これは!」というものが向こうからやってくる。選り好みをしても何もいいことはない

2つ目は、「自分でルールを考える」こと。

自分の頭でルールや仕組みを考えたものに対して、人間はのめり込みやすいから、自分でルールを考えてみることは、楽しむ上でも重要。逆に、他人が作ったゲームの上で動いている限り、心底からハマるのはけっこう難しい。

 

・ルールづくりのヒントは、日常や惰性の中に隠れている。

特に大事にした方がいいのが、「めんどくさい」とか「うっとうしい」といった感情。

 

・どういうルールにすれば、それらの「めんどくさい」「うっとうしい」を解消できるのか?そういうことを常に考える習慣をつくってしまう。

 

 

5.「健康」こそが最大の自己投資である

 

病気を防がないから人生の持ち時間が減ってしまう

 

・「時間を増やす」という観点から言えば、そもそも病気にならないのが一番いい。

完璧な予防は無理にしても、早めに手を打てるに越したことはない。

 

・正しい知識さえあれば、けっこう簡単に病気を予防できる環境は整っている。

 

「食べてはいけない」に踊らされてはいけない

 

・一番よくないのは、「健康に良くない=食べてはいけない」という短絡的な思考に陥ってしまうこと。いい加減な情報に流されるのではなく、正しい知識を得た上で、健康と幸福を天秤にかけ、何をどれくらい食べるのかを自分で選んでいけば、それでいい。

 

睡眠時間を削るのは寿命の「前借り」

 

・睡眠は「時間を増やす」上では、極めて重要。

 

・勉強にしろ、仕事にしろ、「睡眠時間を削って頑張る」という解決策は、いつだって悪手である。

 

・人に与えられている時間が平等だとまでは言わないが、眠りを削って生きている人というのは、未来の時間を"前借り"し、人生を"先食い"しているにすぎない。

 

・眠ることは、人生を充実させる上での、最重要事項だと言ってもいい。

 

・気をつけるのはただ1つ、「仕事を持ち越さないこと」。

「膨大な仕事を抱えているので、夜になっても仕事が終わらない」という人も多いが、「残りは明日にやればいい」という考えは、おすすめしない。

残された時間内でベストを尽くし、「終わらせる」ことを最優先にする。「残された時間内で」という点を忘れてはならない。十分な睡眠のための時間は確保するのが大前提。

 

ウソが一番のストレス源。常に本音で生きよう

 

・ストレス万病のもとになり得る。

 

・ストレスを放置すればするほど、人生で自由に使える時間は減っていく。

 

・ストレスは「時間の大敵」。

 

・ウソをつくということは、相手の信じる現実にこちらが迎合する行為だから、ウソをつけばつくほど、その人は「他人時間」を生きなければならない。

 

・「少なくとも「自分に対するウソ」だけはつかない方がいい。

ストレスを溜め込みながら、本心に逆らって生きることに慣れてはいけない。自分の本音がどこにあるかすらわからなくなる前に、やりたいことをやって、言いたいことを言う。

 

ネガティブなことを考える前に動け

 

・ストレスの99%は「過去」か「未来」に由来したもの。

 

・「現在」の中には、大したストレスは存在していない。

 

・「過去」については、なるべくその場で感情の整理をつける。

 

・「不安」への対策は、「先のことを考えないようにする」というのが基本。

 

・わざわざ心配しても、当日のストレスが減るわけではない。わざわざイヤな気分を"先取り"しても、何もいいことがない。

 

・「過去」や「未来」について考えないようにするには、極限まで予定を詰め込んで、忙しくする。意識が「過去」・「未来」の方に彷徨い出してしまうのは、「現在」がスカスカで中身がないから。脳が「暇」をしているから、記憶や不安で意識を満たそうとしてしまう。

 

・ムダなことを考える余裕がなくなるくらい、自分時間で予定をいっぱいにし、目の前のことに熱中し続けられる人生をつくればいい。

 

「人の気持ちがわかる」なんて思わない方がいい

 

・想像上ででっち上げた「人の気持ち」を基準に、行動を決める、いわゆる「忖度」ほど危険なものはない。

 

・人は「自分の幸せ」のことしか考えられないと思っておいた方がいい。他人がどんな思いをしているのかなんて、本質的には知りようがない。

 

・あくまで基準にするべきは「時間」。アクションによって、他人の時間が減らないなら、何も気にすることはない。やりたいようにやればいい。

 

・たとえ一部の人の感情を逆なですることになっても、それが結果的に人々の「時間」を増やすなら、かまう必要なんてない。

 

僕は「不老不死」を本気で考えている

 

・長いスパンで見れば、僕らの頭で発想できることは、たいていが実現すると思っておいた方がいい。

 

Googleが老化研究のベンチャーを立ち上げた、FacebookZuckerberg夫妻も、長寿に関する研究に賞金を用意した、Paypal創業者で起業家のPeter Thielなどは、人体の冷凍保存技術に多額の投資をした、など、今世界では、不老不死の研究に莫大なマネーが流れ込んでいる。

 

 

6. 「将来を心配する」という究極のムダ

 

ずっと「死への恐怖」にとらわれて生きてきた

 

・死に対する恐れは、人間が抱くストレスの中で、最も根源的で、最も大きなもの。

 

・「夢中になる」という瞑想を続ける。

 

「いつか」なんて長期の目標はまず実現しない

 

・「子ども=余裕がある、大人=忙しい」という見方がまかり通っているが、真逆。

子どもの方が、常に目の前のことに夢中で、充実した時間を過ごしている。大人は「暇」のせいで、「リスク」「目標」「シミュレーション」といった空虚なことで頭を満たし、「心のエネルギーのムダ遣い」ばかりをしている。

 

・「自分が最終的にどうなりたいのか、わかりません」なんて悩みは、本当にくだらない。そんなこと、そもそも考える必要がない。長期目標なんて持たなくていい。結局それは、今やるべきことを「先延ばし」にしているのと同じ。

 

・ポイントは、達成までの期限が短くて、かつ、達成の基準が明確であること。そうでなければ、目標なんてストレスを生む害悪でしかない。

 

僕は一切の計画を持っていない

 

・現実の世界、とくにビジネスの世界では、将棋の棋士のように何手も先を読んで行動するのはナンセンス。経営計画とか経営戦略なんてものも、コンサル屋たちが稼ぐために作った「絵に描いた餅」だと思った方がいい。

 

・「戦略的に段階を踏んでマーケットを抑えていく」というのは、お勉強が好きな人間たちが後づけで考えた「お話」にすぎない。

 

・「計画を立てることで、リスクを減らすことができる」なんて幻想で、ビジネスが計画通りにいくことなんてないし、何よりそんなことを考えている時間がもったいない。

 

・綿密な計画なんかなくいい。

 

・「やりたいこと」があるやつが本当に強い。

それを実現するための知識を、すばやくインプットしていければ、もはや最強。

 

・「まず動く」から道筋が見えてくることに気付く。

 

リスクは「ウサギの角」「カメの毛」である

 

・死、目標......これは全部、未来のこと。将来のことを考えても仕方がない。

 

・考えても意味のないことは考えない。

 

ノリで生き抜く人間だけが革命を起こせる

 

・未来のことはわからないから、「どこに次なるビジネスチャンスがあるか」とか「どんな戦略で市場を支配していくか」というようなことは考えない。

 

・現時点で、「やりたい!」「ほしい!」と思えるかだけが基準。

 

・経営戦略の世界では、資本投下の「選択と集中」が語られたりするが、少なくとも個人に関しては、これらを当てはめない方がいい。どこに自分のリソースを割くか、そんな「選り好み」はしなくてもいい。極端なことを言えば、おもしろいと思ったものには、全部首を突っ込んでいくべき。

 

・ノリがいいとは、何よりもまず「考えないで受け入れられる」ということ。どんなメリットがあるかとか、リスクはどの程度かとか、そんなことは考えなくていい。

 

・個人の「好き嫌い」の感覚はどこまでも大事にした方がいい。

 

・「ひとまず」「いったん」「とりあえず」何でもやってみる。

 

・多くの人がノリきれないのは、「なんでも受け入れていたら、時間をムダにするのではないか」と恐れているから。だが、それは大きな勘違い。

「熱中できるもの」だけで人生を埋め尽くした人だけが、自分の時間と人生に革命を起こすことができる。

 

 

 

自信とは「自分をコントロールできる」という確信

 

・自信には「根拠」なんていらない。

 

・自信を持つのに「天賦のもの」はいらない。

 

・「根拠のある」自信は、とても危うい。根拠の方が崩れれば、それが支えていた自信も崩れるから。

根拠がないからこそ、崩れることがない。死ぬまでずっと自信を持っていられる。

 

・本当の自信とは、「自分の心に寄せる強固な信用」。

 

・自信があるように見えるとすれば、それは「自分の心だけはコントロールできる」と確信しているから。

 

・自分が何を持って生まれるのか、どんな幸運に恵まれるか、どんな「滝」に出くわすか、はコントロールできないから、完全に諦め、悪あがきはしない。

 

・お金、他人、リスク、目標、死......こうした外部のことに惑わされず、自分の手綱をしっかりと握っていられるという確信。「過去」や「未来」に心を奪われず、いつでも目の前の「現在」に夢中になっていられるという手応えが「本当の自信」をつくる。これがあれば、まさに「無敵」。

 

・必要なのは「将来」のために自分の能力を高めたり、人を圧倒するような「過去」の実績を積み重ねたりすることではなく、「現在」を生きること。

 

・「現在」の中にしか希望はない。

 

 

 

以上。

これらの知識をもって、人生における時間の考え方を見つめ直してみてはいかがだろうか。